2006年8月には、新しいメールサービスの選定を開始。複数社のサービスを比較検討して選ばれたのがクリプト便でした。重視したポイントは、まず保険会社に必要なセキュリティレベルを満たす強力な暗号化機能。そして、日常の業務における使い勝手の良さの2つだったと山下氏は語ります。
「さらに大きな決め手となったのは、当社のセキュリティ要件に対するNRIセキュアテクノロジーズ(以下、NRIセキュア)の柔軟な対応でした。NRIセキュアからは、提供するセキュリティ機能や運用上のセキュリティ対応について、当社に対してきめ細かい説明がありました。また、当社が求めるセキュリティレベルを実現できている旨も明文化していただきました」。
技術的な先進性も評価の対象でした。クリプト便には米国の暗号規格標準であるAES暗号方式が実装され、サービス利用者全体の4割を金融機関が占めるという実績を持っています。
「メール本文と添付ファイルの双方を、強固な暗号化アルゴリズムであるAESで暗号化できる点が、当社のセキュリティ要件にかなっていると判断しました。加えて、他社での採用実績やNRIブランドの信頼性もありました」(山下氏)。
2006年12月には正式採用を決定。ASPサービスのため、すぐに利用開始となりました。

IT業務部 IT業務課 副主任
山下 三歩 氏
「運用担当者にとっては、媒体管理の運用負荷が軽減された点が大きいですね。以前は媒体に格納するデータの整合性の確認から在庫管理、発送確認などの手間が煩雑でした。今はデータの中身と宛先確認という最低限の作業ですむため、余裕を持って仕事ができます」