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JCOM株式会社 様

導入事例

サービス拡張を見据えた顧客体験の入口「認証基盤」を整備
豊富な経験に基づき、円滑にリプレースプロジェクトを完遂

JCOM株式会社

ケーブルテレビや高速インターネット接続など、生活を支えるサービスを展開するJCOM株式会社(以下、J:COM)において、顧客一人一人に寄り添ったサービスを提供する基盤となっているのが「J:COMパーソナルID」です。同社はより柔軟に新機能・サービスを追加できるID基盤を目指し、「Uni-ID Libra」を採用。NRIセキュアの総合力を生かして新ID基盤をリリースし、よりよい顧客体験作りを進めています。

中藤 伸太郎 氏

情報システム本部 IT企画部

中藤 伸太郎氏

石塚 竜也 氏

情報システム本部 IT企画部

石塚 竜也氏

ここが
ポイント

  • 機能追加のたびに行っていた個別インテグレーションが不要になり、柔軟性の高いID基盤への刷新に成功
  • プロジェクト遂行に必要なポイントを押さえたNRIセキュアの提案力、サポート力によりスムーズな移行を実現
  • ユーザー拡大も想定し、コストパフォーマンスに優れたライセンス体系によりコスト面でも拡張性を担保

導入の背景

より柔軟に新機能・サービスを追加できるID基盤が必要

お客さまのより便利で豊かな生活の実現に向け、ケーブルテレビ、高速インターネット接続、固定電話、モバイル、電力、ホームIoTサービスを中心に全国へサービスを展開するJ:COM。全国で550万世帯以上にサービスを提供するとともに、今後の新たな時代を見据え、デジタル技術を取り入れた新たなサービス展開にも取り組んでいる。

同社サービスの基盤の1つが「J:COMパーソナルID」だ。J:COMが提供するさまざまなサービスやアプリにログインするために必要なIDとなっている。
J:COMの情報システム本部 IT企画部 中藤 伸太郎氏は「J:COMパーソナルIDはその名の通り、デジタル空間でお客さま個人を特定し、弊社サービスやお客さまサポートのDXを促進していくにあたり、必要不可欠な基盤である」という。つまり単に不正利用を防ぎ、セキュリティレベルを高めるだけではなく、よりよいカスタマーエクスペリエンス(顧客体験)を提供するための基盤という位置づけだ。

J:COMパーソナルIDに求められるのは、最新セキュリティ対策に追従しつつ、それとは相反するID登録やログインのしやすさ等の利便性の追求を継続的かつスピーディに行える柔軟性だ。こうしたビジネス要求に基づいて、J:COMパーソナルIDで用いていたハードウェアのサポート期限が迫ったことをきっかけに、システムの刷新に踏み切った。

単純なID基盤であれば、ハードウェアの入れ替えだけで済ませる選択肢もあった。しかし「高いセキュリティに加え、お客様により使っていただけるIDに育てていくことを考えると、システムの柔軟性が不可欠だと考えました」と、情報システム本部 IT企画部 石塚竜也氏は語る。

以前のID基盤では、新たに1つ機能を追加するにも個別のインテグレーションが必要となり、追加コストや時間がかかってしまうことが課題だった。デジタル時代にスピードは不可欠だが、新たな機能や企画提案が浮上しても、時間がかかるのではと消極的になってしまうこともあったという。ID基盤の再構築に踏み切ることで、そうした悩みを払拭したいと考えた。

「J:COMには、お客様と対面するフロントシステムの開発を担うアジャイル開発部隊があります。認証の部分をUni-ID Libraに任せ、我々が得意な開発の部分とNRIセキュアが得意な認証の部分をそれぞれ分担し、補い合うことで一つのシステムを作れないかと考えました」(中藤氏)

 

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導入の決め手

採用の決め手は、NRIセキュアの「総合力」

こうして2019年8月から新しいJ:COMパーソナルIDの検討に入ったJ:COMが選択したのが「Uni-ID Libra」だ。採用の決め手となったのは、NRIセキュアが持つベンダーとしての「総合力」だったという。

「正直に言ってしまうと、認証基盤自体に機能の差はそれほどありません。機能が多いか、少ないかではなく、どの提案ならばわれわれの要求をきちんと満たすことができるのかを考えました」(中藤氏)

認証はセキュリティの中でも比較的ニッチな分野だが、非常に深い専門知識が要求される。セキュリティ専門ベンダーとして、認証に関する深い知識に裏打ちされた提案を行えるNRIセキュアのスキルと実績は非常に心強かったという。

「ハードウェアのサポート期限の都合上、短いスケジュールの中で導入までこぎ着ける必要がありました。全体感が分からない中でどのように移行を考えればいいか悩んでいた我々に対し、まず『移行要件から決めましょう』と提案してもらい、議論をリードしてもらいました」(中藤氏)。試験環境を早期から提供するという提案も他社にはないもので、ベンダーとしての力を再確認したという。

こうして、どのように移行を進めるかを明確にし、どの機能をUni-ID Libraで担い、どの機能はJ:COM側で開発するかといった機能分掌をNRIセキュアの総合力で早期に整理できたことが、一番大きな成功要因だったと考えているという。

もう一つの要因はコストだ。「J:COMパーソナルIDご登録数を積極的に伸ばしていく予定だが、ユーザーの増加に比例してコストが膨らむのは避けたいところでした」(中藤氏)。利用者が増えれば増えるほどユーザー単価が下がるライセンス体系によって、中長期的にコストを最適化できる提案は魅力的だった。

このように、ベンダーのスキルと実績、コスト、そして今後のサービス拡大に備えてより簡単に、より強固な認証方式を提供できる拡張性を備えているかどうかを総合的に評価し、Uni-ID Libraで新基盤を構築することにした。

導入成功のポイント

一括切り替えで、柔軟性の高いID基盤への刷新に成功

当たり前だが、認証基盤はすべてのサービスとつながる中核機能であり、障害が発生すると、サービス全体が使えない状態に陥ってしまう。切り替えに当たって万が一にもそうした事態が生じたり、既存のサービスへの影響が生じないよう留意しながらプロジェクトを進め、2021年1月にリプレースを完了した。

「段階的にではなく、一気に切り替えを行いました。失敗できないプロジェクトだったので当日は眠れませんでしたが、ほとんど問題なく新システムを導入できました。高いセキュリティ専門性とプロジェクト遂行能力を活かした全体プロジェクト支援が期待できるNRIセキュアだからこそお任せできたと思っています」(中藤氏)

折しも、新型コロナウイルス感染が世界的に拡大し、テレワークへの切り替えが進む時期と重なったため、リモートでミーティングを重ねながらプロジェクトを進めていったがコミュニケーションに問題はなく、「膝をつき合わせて話し合わないと決められない」といった事態は起きなかったという。

「対面で会うことこそありませんでしたが、毎回、わかりやすい要件定義ドキュメントや検討用のディスカッションペーパーを作っていただき、それをたたき台にして議論をすることができました。これにより、会えない壁を打破できたと思います」

Uni-ID Libraのドキュメント類の充実ぶりもポイントだったという。「作業を進めていて分からないことがあれば、『このAPIはこうなっているんだな』と勉強しながら進めることができました」(中藤氏)

導入の効果と今後の展望

適用範囲を広げ、よりよい顧客体験作りを進める

こうしてUni-ID Libraをベースにした新J:COMパーソナルID基盤へと移行したJ:COM。新課金システムと連携して顧客の属性情報を返すシステムを実現した。また、セットトップボックス(以下略)*1の認証機能を強化し、多要素認証を追加するといった新機能を、1〜2ヶ月という非常に短い期間で追加できるようになった。

「こうした実績によって、ビジネス部門の意識も『あ、待たなくてもできるんだ』と変わり始め、いい意味で遠慮なく、どんどん要望をもらうようになりました。今も、順次新機能の開発を行ってはリリースすることを繰り返しています。お客様の望むスピード感に到達するにはまだまだやらなければいけないことはたくさんありますが、柔軟性のある認証基盤を作るという意味では大成功だと思っています」と中藤氏は評価する。

J:COMでは、まだJ:COMパーソナルIDに対応していないアプリやサービスへの対応を進めるなど、適用範囲を広げていく方針だ。さらに、いったん解約した顧客ともつながりを持ち、何らかの体験を提供していく入り口としても、J:COMパーソナルIDを活用できればと考えているという。

「NRIセキュアの力を借りて、カスタマーエクスペリエンスの向上に貢献するID基盤を構築できたと思っています。今後、お客様に提供していくアプリケーションをどんどん拡充していきますが、そのお客様体験の入り口になるのがJ:COMパーソナルIDです。引き続き、よりセキュアにより簡単に認証を提供していくことが重要ですし、Uni-ID Libraを使えばそれができると考えています」(中藤氏)

 

*1:ケーブルテレビ放送や衛星放送、地上波テレビ放送(デジタル放送、アナログ放送)、IP放送(ブロードバンドVODなど)などの放送信号を受信して、一般のテレビで視聴可能な信号に変換する装置。

※本文中の組織名、職名、概要図は公開当時のものです。(2021年11月)

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