PCI DSSに準拠していることを確認するための方法として、QSA(認定審査員)による訪問審査を受ける方式とは別に、SAQ(Self Assessment Questionnaire)と呼ばれるセルフチェック(自己問診)形式での準拠確認方法があります。NRIセキュアでは、QSA審査員の資格を持つセキュリティコンサルタントがSAQタイプの判定から準拠状態の確認までを支援します。
決済手段の1つであるクレジットカードの利用にあたって、加盟店・イシュア・アクワイアラ・サービスプロバイダ等のクレジットカードを取り扱う事業者は、取り扱う情報やサービスによって、PCI Security Standards Council (PCI SSC)に定められたPCI基準に準拠する必要があります。
NRIセキュアでは、クレジットカード決済のセキュリティに関するコンサルティングから、PCI基準の準拠まで一貫して課題解決を支援します。NRIセキュアは、クレジットカード会員データを安全に取り扱うことを目的として制定されたセキュリティ基準である、PCI DSS(Payment Card Industry Data Security Standards)の審査資格であるQSAのほかに、P2PE QSA、3DS Assessor、QPA、CPSA、ASVの認定を取得しており、様々な事業者様に対して一貫して課題解決のための支援が可能です。
クレジットカード取り扱い事業者は非保持化対応または各種PCIの認定に準拠する必要があります。NRIセキュアでは下記のサービスを提供しており、各事業者様のニーズにあわせて様々な支援が可能です。
キーワード |
NRIセキュア提供サービス |
加盟店 |
アクワイアラ |
サービス |
イシュア |
カード製造 |
PCI DSS |
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PCI P2PE |
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PCI CP |
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PCI PIN Security |
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ASV(診断) |
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非保持化 |
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PCI DSS SAQ対応支援コンサルティング
PCI DSSに準拠していることを確認するための方法として、QSA(認定審査員)による訪問審査を受ける方式とは別に、SAQ(Self Assessment Questionnaire)と呼ばれるセルフチェック(自己問診)形式での準拠確認方法があります。NRIセキュアでは、QSA審査員の資格を持つセキュリティコンサルタントがSAQタイプの判定から準拠状態の確認までを支援します。
PCI DSS対策基準書
PCI DSS対策基準書は、これまで数多くのカード会社や加盟店のPCI DSS準拠を支援してきたNRIセキュアの知見を活かし、PCI DSS v4.0で求められている各要件を網羅的に集約したものです。
PCI DSS要件で求められているセキュティ基準を1文書にまとめた対策基準書と証跡類(運用記録や台帳等)のひな型を提供いたします。
PCI DSS 準拠支援コンサルティング/審査
PCI DSSはクレジットカードを取り扱う全ての事業者が対象となっており、PCI DSSに準拠するためには、安全なネットワーク構築、カード会員データの保護、脆弱性管理、アクセス制御、ネットワークの監視とテスト、情報セキュリティポリシーに関する12の要件を完全に満たすことが要求され、準拠状況はQSA(Qualified Security Assessor:認定セキュリティ評価機関)による訪問審査によって判定されます。
NRIセキュアでは、情報セキュリティに関わる多くの実績・ノウハウや、認定審査機関(QSA)としての立場を活かし、PCI DSSが求める12要件を満たすための効果的な対策の実施から訪問審査までワンストップで支援します。
PCI P2PE 準拠支援コンサルティング/審査
P2PEソリューションは、対面決済において、カードリーダ(決済端末)で読み取ったクレジットカード番号を暗号化し、P2PEソリューションプロバイダの提供する復号環境に伝送するためのソリューションであり、P2PEソリューションを提供する事業者はPCI P2PEの認定の対象となります。対面加盟店では、PCI P2PE認定済みのP2PEソリューションを利用することで、PCI DSS準拠のための負荷が大幅に軽減されます。
NRIセキュアでは、QSA(P2PE)資格を保有する専門審査員にて、PCI P2PEに準拠するためのコンサルティング支援から、訪問審査、認定登録支援までワンストップでお客様を支援します。
PCI 3DS準拠支援コンサルティング/審査
3Dセキュアはオンラインショッピングに代表される非対面でのクレジットカードを用いた決済時に、不正取引を防止する本人認証手法であり、PCI 3DSは 3Dセキュアシステムを構築・提供するサービス事業者(サービスプロバイダ)が準拠の対象となります。非対面決済の増加により、不正利用額も増加の傾向にあり、3Dsecureによる本人認証の重要性は増しています。
NRIセキュアでは、3DS Assessor資格を保有する専門審査員にて、PCI 3DSに準拠するためのコンサルティング支援から、訪問審査、認定登録支援までワンストップでお客様を支援します。
PCI CP準拠支援コンサルティング/審査
PCI CPはプラスチック製のクレジットカードの製造に加えて、スマートフォンやスマートウォッチなどの端末にカード情報を登録する「モバイルプロビジョニング」におけるセキュリティ要件がまとめられており、カード製造やモバイルプロビジョニングに関わる事業者はPCI CPの準拠の対象となります。
NRIセキュアでは、CPSA資格を保有する専門審査員にて、PCI CPに準拠するためのコンサルティング支援から、訪問審査までワンストップでお客様を支援します。
PCI PIN Security準拠支援コンサルティング/審査
PCI PIN SecurityはPINコードの入力・伝送や証明書・暗号化鍵を取り扱う事業者等向けの基準であり、PINを扱う、ATM事業者、アクワイアラ(加盟店契約会社)、スイッチング事業者、決済サービス事業者が準拠の対象となります。
NRIセキュアでは、QPA(Qualified PIN Assessor)資格を保有する専門審査員にて、PCI PIN Securityに準拠するためのコンサルティング支援から、訪問審査までワンストップでお客様を支援します。
PCI DSS 準拠/維持支援スキャンサービス
クレジットカード業界のセキュリティ基準であるPCI DSSやPCI CPでは、四半期ごとの脆弱性スキャンの実施が求められており、そのうち、外部ネットワーク(インターネット)に面しているシステムの脆弱性スキャンについては、PCI SSCによって認定されたASV(Approved Scanning Vendor)による実施が義務付けられています。NRIセキュアはPCI SSCからASVとして認定を受けているため、お客様は本サービスを利用してご自身のシステムの安全性を確認することでPCI DSS、PCI 3DS、PCI CP等で必要とされる要件を満たすことが可能となります。
NRIセキュアでは、診断のスペシャリストが、各基準に対応するための診断を実施いたします。また、認定スキャンだけでなく、ペネトレーションテスト、Webアプリケーション診断、無線LAN調査など各種診断メニューもそろえており、ワンストップでお客様を支援します。
非保持化支援コンサルティング
クレジットカードを取り扱う加盟店は、 2018年6月に改正施行された割賦販売法(改正割販法) により、カード情報の安全管理が義務付けられました。具体的には、クレジット取引セキュリティ対策協議会により提示されたクレジットカード・セキュリティガイドラインおいて、「PCI DSS」またはクレジットカード情報を独自で持たない「非保持化」対応を実施するよう求められています。
NRIセキュアでは、「非保持化」対応をするためには何をすればよいのか、QSA審査員の資格を持つセキュリティコンサルタントが、お客様の状況を確認しながら「非保持化」の対策を支援します。
PCI DSS要件 |
要件準拠のポイント |
NRIセキュアが提供するサービス・製品 | |||
要件準拠のための対応例 | 区分 | 対応サービス・製品 | |||
1 |
ネットワークセキュリティコントロールの導入と維持 | CDE(カード会員データ環境)を機密性の高い環境とみなし、それ以外の環境(インターネットや、企業間の専用接続、無線ネットワーク等)との厳格な通信制御による保護と、その維持管理が求められます。 |
カード会員データを取り扱うシステムを守るために、専門家のアドバイス受けながら、安全なNW設計や、セキュリティ対策の導入、運用体制の整備をしたい。 |
サービス |
Secure PROtecht |
複雑化・肥大化した既存のNWを整理し、適切なセグメンテーションと通信制御を行いながら、PCI DSSの準拠範囲を極小化したい。 | 製品 |
マイクロセグメンテーションソリューション illumio |
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2 | すべてのシステムコンポーネントに安全な設定を適用する | CDE(カード会員データ環境)のシステムコンポーネント(NW機器やサーバ、端末、クラウドサービス上のリソース等)には、安全な設定を施し、堅牢化することが求められます。 | クラウドサービス上におけるリソースの設定状況を業界標準のフレームワークを用いて評価し、問題点への対応を迅速に行いたい。 | サービス |
クラウド設定評価サービス 統合クラウドセキュリティマネージドサービス powered by Prisma Cloud from Palo Alto Networks |
3 | 保存されたアカウントデータの保護 |
保存されたカード会員データの保護(暗号化、鍵管理)が求められます。 |
クラウドやAPI等、あらゆるシステムで用いるデータの暗号化鍵を安全に一元管理したい。 | 製品 |
HashiCorp Vault |
データ暗号化に使用する鍵について、安全なライフサイクルに則ったシステムを専門家のアドバイス受けながら設計・構築・運用したい。 | サービス | ||||
4 | オープンな公共ネットワークでの送信時に、強力な暗号化技術でカード会員データを保護する |
インターネット経由でのカード会員データの伝送を行う際の暗号化が求められます。 |
取引先と、安全にカード会員データを授受するための環境を整備したい。 | 製品 |
クリプト便 m-FILTER MailAdviser |
5 | 悪意のあるソフトウェアからすべてのシステムおよびネットワークを保護する |
CDE(カード会員データ環境)のシステムコンポーネントには、マルウェア対策が求められます。また組織が利用するメールの受信環境には、フィッシング対策の導入が求められます。 |
継続的な振る舞い分析が可能なマルウェア対策を導入したい。 | サービス |
CrowdStrike(マネージドEDRサービス) マネージドXDRサービス powered by Cortex XDR from Palo Alto Networks |
フィッシングメールの流入を抑え、すり抜けたメールには迅速に対処したい。 | 製品 |
Cofense proofpoint |
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6 | 安全なシステムおよびソフトウェアの開発と維持 |
アプリケーションの開発現場には、脆弱性の作り込みを抑止するための開発手順の整備や、開発担当者へのトレーニング、潜在的な脆弱性や新たな脆弱性を特定・修正するためのプロセスの整備が求められます。 |
自組織や委託先向けに、設計・開発における基準を整備し、リリースするアプリケーションのセキュリティ水準を一定に保ちたい。 | 製品 |
セキュア設計・開発ガイドライン |
設計やコードのレビューを専門家に依頼したい。 | サービス |
セキュアアプリケーション設計レビュー ソースコード診断 |
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自組織に内製したアジャイル開発の現場に、セキュリティの専門家の知見を取り入れながら、安全な開発プロセスを整備したい。 | サービス |
SEC Team Services DevSecOps実行支援サービス |
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新たなアーキテクチャを採用することにより、巨大化し複雑化する開発現場におけるリスクを把握し、アプリケーションの安全なライフサイクルを確立するために必要な対応を整理したい。 | サービス |
ソフトウェアサプライチェーンセキュリティ(SSCS)評価サービス |
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開発者担当者向けのトレーニングを開催したい。 | サービス |
セキュアEggs |
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一般公開しているアプリケーションに、WAFを導入し、運用体制を整備したい。 | サービス |
WAF管理サービス |
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7 | システムコンポーネントおよびカード会員データへのアクセスを、知る必要のある業務によって制限する |
CDE(カード会員データ環境)にアクセスできるアカウントは、承認手続きの下、職務分類と機能に基づき、最小限の権限を付与することが求められます。 |
多岐にわたるシステムコンポーネントに対し、一元的にアカウント管理や認証/認可を管理できる基盤を整備したい。 | 製品 |
SecureCube Access Check Okta |
8 | ユーザの識別とシステムコンポーネント へのアクセスの認証 |
CDE(カード会員データ環境)へアクセスするユーザ及び管理者を一意で識別できるようにすることや、CDEへのアクセスを保護するために強力な認証(MFA等)を確立し、管理することが求められます。 |
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9 | カード会員データへの物理アクセスを制限する |
カード会員データを取り扱う施設に対するセキュリティ対策をはじめ、カード会員データを含むメディアの安全な保管や、決済端末の保護等が求められます。 |
(物理レイヤでの対応) | ー | ー |
10 | システムコンポーネントおよびカード会員データへのすべてのアクセスをログに記録し、監視すること |
カード会員データのセキュリティに影響を与えるシステムコンポーネントのアクセスログや操作ログの保管をはじめ、ログの分析環境の整備や、セキュリティイベントの日次レビュー等が求められます。 |
各種ログの監視態勢を整備したい。 | サービス |
セキュリティログ監視サービス SIEM監視サービス |
各種ログの監視態勢を具備したい。 (監視態勢を自社で持ちたい) |
サービス |
組織内CSIRT総合支援 |
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11 | システムおよびネットワークのセキュリティを定期的にテストする |
内部/外部脆弱性診断やペネトレーションテスト、セグメンテーション評価、無線LANの管理、の実施が求められます。また、DMZと内部ネットワーク間における侵入防御や、重要なファイルへの不正な変更を検出するためのメカニズムの導入が求められます。 |
PCI DSS要件で求められる定期的なセキュリティテストを経験豊富なコンサルタントにまとめて依頼したい。 | サービス |
PCI DSS準拠支援サービス |
外部公開したシステムにIPS/IDSを導入し、運用体制を整備したい。 | サービス |
Palo Alto PAシリーズ管理サービス |
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12 | 組織の方針とプログラムによって情報セキュリティをサポートする |
組織として情報セキュリティ方針を定め、情報資産を保護するために必要な管理を組織内のすべての関係者に認識させ、徹底することが求められます。 |
委託先の管理プロセスを整備したい。 | サービス | |
本格的なインシデント対応訓練を実施したい。 | サービス |
サイバー攻撃対応机上演習サービス |
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現状の体制や業務プロセスを見直し、組織のインシデント対応力と回復力を向上させたい。 | サービス |
サイバーレジリエンス能力向上サービス |