MCPサーバーとは、生成AIやAIエージェントを組み込んだAIアプリケーションに、外部のデータや機能を提供するプログラムです。MCP(Model Context Protocol)に基づき、ツール、リソース、プロンプトなどをMCPクライアントへ公開します。
MCPは、AIアプリケーションとファイル、データベース、業務システム、外部APIなどを接続するためのオープンな標準プロトコルです。
2024年11月にAnthropicが公開し、2025年12月にLinux Foundation傘下のAgentic AI Foundation(AAIF)へ寄贈されました。現在は同財団の下、コミュニティ主導で開発・保守されています。2026年7月にも通信方式の見直しや認可に関するセキュリティ強化が行われるなど、実運用上の課題に応じた改訂が続けられています。
従来は、AIアプリケーションと外部システムを連携する際、接続先ごとの仕様や認証方法に合わせた実装が必要でした。MCPに対応したクライアントやサーバーを利用することで、接続方法を共通化し、連携機能の開発や再利用、管理にかかる負担の軽減が期待できます。AIは、接続された機能と付与された権限の範囲内で、情報検索やデータ取得、ファイル操作、外部サービスの実行などを行えます。
MCPサーバーの仕組み
MCPを利用するシステムは、主に「MCPホスト」「MCPクライアント」「MCPサーバー」の3要素で構成されます。
AIアプリケーションはMCPホストとして動作し、接続先ごとにMCPクライアントを管理します。MCPクライアントはMCPサーバーと通信し、利用可能なデータやツールを取得したうえで処理を要求します。MCPサーバーは要求を処理し、その結果をMCPクライアント経由でAIアプリケーションへ返します。
MCP、MCPホスト、MCPクライアント、MCPサーバーとは
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用語 |
役割 |
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MCP |
MCP対応のAIアプリケーションと外部のデータや機能を接続するための標準プロトコル |
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MCPホスト |
利用者やAIモデルとのやり取りを担い、MCPクライアントを管理するAIアプリケーション |
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MCPクライアント |
特定のMCPサーバーと通信し、要求の送信や結果の受信を行うコンポーネント |
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MCPサーバー |
ツール、リソース、プロンプトなどを提供し、クライアントからの要求を処理するプログラム |
MCPサーバーでできること
MCPサーバーを利用することで、MCP対応のAIアプリケーションやAIエージェントは、さまざまな外部システムやデータソースと連携できます。代表的な活用例として、社内文書やナレッジの検索、ソースコードの参照、メール送信や予定登録、データベースへの問い合わせ、外部APIの実行などが挙げられます。
MCPサーバーには、端末上で動作するローカルMCPサーバーと、ネットワーク経由で利用するリモートMCPサーバーがあります。公開されているサーバーを利用するだけでなく、自社システム向けに独自開発することも可能です。
MCP対応製品やサービスを活用することで、外部システムとの接続方式を標準化でき、連携機能の開発や運用・管理にかかる負担の軽減が期待できます。

MCPサーバーのセキュリティリスク
MCPサーバーは、AIアプリケーションと外部システムを接続する役割を担います。接続先や付与された権限によっては、機密情報の参照やデータ更新など、業務環境に影響を及ぼす操作が可能になるため注意が必要です。
具体的には、信頼できないMCPサーバーへの接続、悪意のあるツール定義の読み込み、プロンプトインジェクションを起点とする意図しないツール実行、認証トークンの漏えいや不正利用などがリスクとして挙げられます。
そのため、MCPサーバー単体ではなく、AIアプリケーション、接続先システム、認証情報、利用ツールを含めたシステム全体でセキュリティリスクを管理することが重要です。
MCPサーバーを安全に利用するには
MCPサーバーを導入する際は、提供元の信頼性、接続先システム、利用するデータ、実行可能な操作内容を事前に確認し、必要最小限の権限のみを付与することが重要です。リモートMCPサーバーを利用する場合は、OAuthなどの認証・認可の仕組みを利用し、アクセス可能な範囲を適切に制御します。
運用開始後は、認証情報や機密情報を必要以上に記録しないよう配慮しながら、アクセスやツール実行のログを記録・監視し、想定外の操作や異常なアクセスが発生していないかを継続的に確認します。
また、データ更新や外部送信など影響の大きい操作には、利用者による承認プロセスを設けることも有効です。
自社でMCPサーバーを開発する場合は、設計段階でデータフローや権限、信頼境界、想定される攻撃経路を整理し、公開前に情報漏えいや不正利用につながる問題がないか十分に検証する必要があります。
必要な対策は、利用形態や取り扱う情報、接続先、付与する権限によって異なります。導入時の確認、設計段階での対策、運用後の監視を組み合わせ、継続的に管理することが重要です。








