AI TRiSM(AIトリズム)とは、「Artificial Intelligence Trust, Risk, and Security Management」の略で、AIの利用に伴うリスクや課題を管理し、信頼性の高いAIシステムを構築するためのフレームワークです。米国の調査会社であるGartner社が定義しました。
4つの構成要素
AI TRiSMには4つの構成要素があり、これらを踏まえることでAI活用におけるAIシステムの信頼性、リスク管理、セキュリティを総合的に向上させることができます。
・説明可能性:AIシステムがどのようにして特定の結論に至ったのかを理解しやすくすることが重要です。これにより、ユーザーはAIの判断を信頼し、必要に応じて改善を行うことができます。
・Model Ops:AIモデルの開発から運用までのライフサイクルを効率的に管理するプロセスです。これにより、モデルの更新やデプロイがスムーズに行われ、ビジネスニーズに迅速に対応できます。
・AIアプリケーションのセキュリティ:サイバー攻撃からAIシステム自体やAIシステムが利用するデータを守るための対策です。適切なデータ管理は、AIの信頼性を高めるために不可欠です。
・プライバシー:個人データや機密情報の適切な取り扱いと保護を確保するための方針と手法です。法規制に遵守し、個人データの流出を防ぎ、保護をすることが求められます。