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日本精工株式会社 様

導入事例

基幹システム刷新に合わせ、IT運用プロセスと特権ID管理も標準化サービス版を活用し、少ない負荷でJ-SOXに準じたアクセス制御と監査を実現

日本精工株式会社

日本精工(以下、NSK)は1916年創立の軸受(ベアリング)メーカーで、グローバルに85の生産拠点と200以上の事業拠点を持ち、主に産業機械や自動車向け事業を展開しています。近年はデジタル変革を推進し、品質トラブル情報を要約・可視化する生成AIアプリを自社開発して社内に展開するなど、データ活用やAI利用を積極的に進めています。またセキュリティに関しては、全社リスクマネジメント(ERM)体制の中で、サイバー攻撃や情報漏洩を重要リスクとして明確に位置づけています。セキュリティリスクに対応するため、情報セキュリティ統括組織が、全社的にリスク評価と対策を実施し、グローバル標準に基づくガバナンス、CSIRT体制、教育訓練、サプライチェーン対策を強化しており、NIST CSFやCIS Controlsを活用し攻めのセキュリティを掲げた取り組みを展開しています。

課題

  • 申請とアクセスログとの突き合わせを手作業で行う必要があり、運用負荷が高かった
  • 基幹システムの刷新にあたり、IT運用のプロセスもアップデートが必要だった

解決策

  • 特権ID管理ソリューションを導入し、監査作業を効率化
  • HTTP中継自動ログイン機能を利用し、SaaSに対しても特権ID管理を実現
  • オンプレミス版ではなくサービス版を採用し、運用負荷をさらに軽減

効果

  • J-SOXで求められる特権IDの適切なコントロールを、少ない工数・負荷で実現
  • 実績あるソリューションを活用することで、対外目線からの信頼を獲得

導入の背景や課題

内製ツールと手作業の組み合わせによる特権ID管理、負荷の大きさが顕著に

fig-5743日本精工株式会社 デジタル変革本部ITガバナンス部副部長 加澤靖氏

 

加澤氏:

NSKにおけるIT活用の歴史は古く、メインフレームの時代から自社でアプリケーションを開発してきました。その後も内製の文化が色濃く残っていましたが、近年、経営資源の強化策として「デジタル技術の活用」を掲げ、「基盤システムの刷新」が必要だと判断しました。2026年より順次基幹システムをSAP S/4HANAへ刷新し、会計・販売・生産を含むシステムと業務の改革を推進する計画です。内製の個別最適のシステムから脱却し、全体最適化へのチャレンジとなります。

基幹システムが新しくなれば、IT運用のプロセスも合わせてアップデートしていかなければなりません。以前は、システムの変更管理や保守運用の際に必要な特権IDの払い出しも内製志向で、内製したパスワード払い出しシステムと手作業を組み合わせて管理していました。

この内製システムは特権IDの払い出しに特化しており、J-SOX対応で求められる監査についてはあまり考慮されておらず、手作業で実際のアクセスログと付き合わせてチェックする必要がありました。運用負荷が高く、「人間のやる仕事じゃない」というのが正直な感想でした。にもかかわらず後追いでの検知となるため、よりセキュアで安全な仕組みが求められていました。

小林氏:

管理対象となるOSやデータベースが70〜80台あり、1000件を超える特権IDのパスワード払い出しを行っていました。毎月、申請内容とログとの付き合わせ作業だけに費やす日もあるほどで、この先システムが増えていけばさらに工数が増える懸念がありました。

 選定のポイント

求める機能を十分満たすSecureCube Access Checkを採用、サービス版の開始が最後の一押しに

fig-5823

 

加澤氏:

基幹システムの入れ替えと合わせ、内製の特権IDシステムも刷新する方針となり、さまざまな特権ID管理製品を比較検討しました。

中には何でもできる多機能な製品もありましたが、その分コストは高くなります。我々はリスク全体を俯瞰した上で、過度ではなく、適切で、合理的に説明できるセキュリティ投資を行うべきだと考えており、その意味で、求める機能を十分満たしているSecureCube Access Checkを選択しました。高度な統制を利かせたい場合はオプションで追加機能も提供されているため、今後の発展的な運用を見据えても最適だと判断しました。

小林氏:

セキュリティ対策ではさまざまな可能性を考慮して過剰な統制に傾きがちですが、利用者の目線に立つと運用に耐えられない可能性があります。ゲートウェイ型というシンプルな構成で複雑な作り込みを行う必要がなく、運用負荷を軽減できる点も評価しました。

加澤氏:

もう一つのポイントは、サービス版の提供が開始されたことです。オンプレミスでは運用負荷が高く、運用そのものにリスクがはらんでいました。継続的にITの運用負荷を減らしていきたいと考えていたところに、折良くNRIセキュアから、新たにサービス版の提供も開始することを聞き、これが最後の一押しとなって導入を決定しました。

導入の効果

特権ID管理に関わる運用負荷軽減に期待、SaaSに対する管理も実現

fig-5773日本精工株式会社 デジタル変革本部ICTソリューション部 小林文宏氏

 

小林氏:

2026年のSAP本稼働にあわせた新システムのIT運用構築に伴い、特権アクセス管理(PAM)の導入を進めています。ポリシーやロールに基づいてシンプルな設定方法でアクセス権限が管理できるため、対象システムごとにポリシーを分け、必要最低限の利用者に対してのみアクセス権限を割り当てるように設計しています。運用開始後は、適切なID統制を実現しつつ、これまで社員やアウトソース先に多大な負担を強いてきた、ログの付き合わせをはじめとする特権ID管理に関わる運用負荷が軽減できることを期待しています。

また、既存のパスワード払い出しシステムでは、Webブラウザを利用したSaaSに対する特権アクセス管理(PAM)が考慮されていませんでした。SecureCube Access CheckのHTTP中継自動ログイン機能を利用し、SaaSに対してもPAMを実装していきます。

当初は画面遷移を挟むHTTP中継自動ログイン機能は未対応だったため、どうしたものか悩んでいました。しかしSecureCube Access Checkは頻繁に機能追加がなされており、ちょうどリリースされた新バージョンで対応されたことから機能実装にこぎ着けました。関連してサポート窓口に何度か問い合わせを行いましたが、レベルの高い回答を迅速にいただくことができ、助けられています。

また、Access Check Integrationを活用してITSMツールのServiceNowと連携し、ServiceNowから特権IDの申請を行えるよう準備を進めております。

加澤氏:

セキュリティ面では、特権IDの運用をシステムでコントロールできるようになり、確実に強化されると期待しています。また承認者を柔軟に設定できるため、システムの重要性に応じてフローを変える運用にしていきます。監査関連の機能も充実しており、付属するダッシュボードやレポート機能を活用し、日次・月次で確認を行う形です。これならば監査人にも安心して見てもらえると期待しています。

fig01-1

今後の展望

グローバルでの基幹システム刷新に合わせ、IT運用プロセスと特権ID管理も標準化

加澤氏:

引き続き基幹システム刷新プロジェクトを進めることで、SAP S/4HANAが標準的なシステムとしてグローバルに展開されることになります。グローバルでの特権ID管理は検討中ではありますが、英語に対応していることもSecureCube Access Check選定時のポイントの1つで、SAP S/4HANAのグローバル展開に合わせ活用していく計画です。

また、この先、事業部門が主体になってクラウドサービスを活用する場面が増えるかもしれません。そうなれば、一連のSaaS管理者アカウントの管理も重要になってきます。SecureCube Access Checkの利用範囲をそうした部分へも拡大することで、リスクを低減し、よりセキュアに活用できるのではないかと期待しています。

※本文中の組織名、職名は2025年8月時点のものです

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