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NRIセキュア ブログ

未来の情報セキュリティを担う人材を支援する「SANS NetWarsトーナメント」

目次

    Young man wearing futuristic glasses against blue background

     デジタル化の進展に伴いサイバー犯罪も高度化し、従来の想定を超える分野にまで情報セキュリティを強化する必要性が高まっています。ところが日本では、情報セキュリティを担える人材が圧倒的に不足しています。このような情勢の中、NRIセキュアは毎年セキュリティコンテストを実施して、若い世代に最先端の情報セキュリティを体感してもらう機会を提供しています。

     

    ゲーム感覚で最先端の情報セキュリティに触れる機会

     2018年8月17日、東京・秋葉原でセキュリティコンテスト「SANS NetWarsトーナメント2018」が開催されました。このコンテストは、若い世代に最先端の情報セキュリティを体感してもらうことで、この分野への関心を少しでも深めてもらいたいという思いから、NRIセキュアが学生を対象に2014年から毎年開催しています。クイズ形式の問題を解いたり、ネットワーク内で疑似的な攻防戦を行ったりと、情報セキュリティに関する問題に、参加者がゲーム感覚で競い合いながら取り組みます。

     netwars

    情報セキュリティに携わる人材が足りない日本

     日本では近年、情報セキュリティ分野に従事する人材の不足が深刻化しています。経済産業省が2016年に報告した「IT人材の最新動向と将来推計に関する調査結果」によると、2016年時点で日本にいる情報セキュリティ人材はおよそ28万人で、13万人不足している状態です。2020年には37万人に増えるものの、不足も拡大し、およそ20万人もの人材不足になると予測されています。

     

     NRIセキュアが実施した調査「NRI Secure Insight 2018」でも、「86.9%の日本企業で情報セキュリティ人材が不足」という結果でした。情報セキュリティ人材といっても、エンジニア、ネットワークアナリスト、コンサルタントなど、多様な専門分野に分かれていますが、そのすべてにおいて人手が不足している状況です。さらに、情報セキュリティの専門企業だけでなく、一般企業で情報システムのリスクを管理したり、経営視点で情報セキュリティを見たりすることができる人材も不足しています。

     

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    図. 各国におけるセキュリティ人材の充足状況

    世界トップクラスの教育プログラムを学生に提供する意義

     NRIセキュアは情報セキュリティ人材の必要性に早くから着眼し、情報セキュリティ専門の教育プログラムを実施してきました。そのひとつが、SANS Security Trainingです。このプログラムは米国にある世界トップクラスのセキュリティ研究・教育機関SANS Instituteが開発したもので、数日間にわたり、集中してトレーニングを受けることができます。日本では、NRIセキュアが情報セキュリティ担当者やシステム管理者など、主に社会人向けにSANS Instituteのプログラムを提供しています。

     

     具体的には、年に数回、最新のコースを交えてトレーニングイベントを開催しています。企業のセキュリティ担当者が身につけるべき高度な知識を幅広く学ぶコースから、マルウェア解析、フォレンジック、スレットインテリジェンス、制御システムなど最先端の専門性の高いコース、さらに、開催ごとに、日本初開催となる最新のコースも、出来る限り紹介するようにしています。例えば、2019年2月の開催では、モバイルフォレンジックのコースが日本初開催となっていますので、ご注目いただきたいと思います。

     

     通常のプログラムは、トレーニングと参加者同士が技術を競うトーナメントがセットになっていますが、「SANS NetWarsトーナメント」は、このプログラムのトーナメント部分を学生に無償で提供するものです。通常のプログラムは費用も時間もかかるので、学生には敷居が高く感じられてしまいます。そこで、最先端の情報セキュリティの世界と、どんな知識やスキルが必要とされているのかを体験できる部分を取り出してコンテスト化しました。

     

    Hands squeeze the cup winner against lightning dark sky.

    全国各地から参加者が集まるコンテスト 

     参加者の多くは、全国各地の大学生や大学院生、専門学校生ですが、なかには高校生もいます。大々的な告知をしていないにもかかわらず、初回の開催では告知から数日で募集枠の100人を超えました。

     

     参加者は、情報セキュリティの初心者から、各地のセキュリティコンテストに何度も参加している学生まで、さまざまな層が集まります。アンケートを見ると、コンテストを通じて基礎からセキュリティについて学べる点に意義を見出してもらえているようです。リピートの参加者も多く、友人や知人に勧めたい、という声もあります。情報セキュリティ人材の裾野を拡大し、この分野への関心を深める、というコンテスト開催の目的は、達成できていると思っています。

     

     また、「NetWarsトーナメント」の優勝者は、有数の規模を誇るセキュリティイベントである「SECCON 2018 CTF」の国内決勝戦に出場します。この大会には、NRIセキュアの社内チーム「katagaitai」も出場するので、両者の対決も見られるでしょう。

     

    Businesswoman holding tablet pc entering password. Security concept-1

     

    情報セキュリティに携わる上での社会的責任も伝える

     当日はコンテスト開始前に、警視庁サイバー犯罪対策課の警察官が登壇し、昨今のサイバー犯罪の実態や、どんな行為が不正になるのかなどを説明しながら、情報セキュリティ分野を担う役割は今後ますます重要であることを訴えました。

     

     サイバー攻撃はより高度化し、これまで情報セキュリティの対象ではなかった分野にもかかわる必要が出てきました。たとえば、ブロックチェーンやスマートフォン、IoTに関わる制御技術などです。さまざまな情報セキュリティの分野を広く知り、深く理解していることが、これからは重要になるでしょう。

     

     NRIセキュアはこれからも、広い視点で情報セキュリティ人材の育成に努めるとともに、ITを通じ社会の安全を担っていきます。

     

    ※本記事は、2018年10月17日にNRIジャーナルに公開されたものを改稿して掲載しています。

     

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