日本発唯一の国際カードブランドである株式会社ジェーシービー(以下、JCB)は、キャッシュレス決済の拡大と手段の多様化、異業種からの決済業界参入の活発化を背景に、新たなサービスを次々に展開しています。その中でシステム本部が重視している要素がセキュリティであり、アジリティ(機敏性)です。
しかし2020年、そのASPサービスが終了するというアナウンスを受け、新たな手段を模索する必要に迫られました。
クラウドベースのファイル共有サービスも候補に挙がりました。しかし、単に人と人の間でファイルを共有するのではなく、社内システムとの連携を前提にAPIも含めて導入するJCBの使い方ではコストがかさむことが判明しました。そんな中で浮上したのが、クリプト便でした。
JCBは2023年10月から、クリプト便を組み合わせた新たなWeb EDIシステムの運用を開始しました。これに伴い、社内のホストシステムなどからファイルの収集・配信を行う伝送サーバを、従来のオンプレミスからAWS上に移行しています。
どちらかと言えば時間を要したのは、Web EDIシステムを利用する「人」への浸透でした。利用者のITリテラシーはまちまちで、中には海外で利用されるケースもあります。
今後も、セキュリティを確保しつつ、アジリティを持ってサービスの開発に取り組んでいくJCB。
※本文中の組織名、職名は2024年7月時点のものです