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清水建設株式会社 様

清水建設株式会社 様

クリプト便を利用して12,000アカウントを擁する大規模サービスを構築し安全で快適なファイル送受信の環境を実現

1804年に江戸で創業されて以来200余年の歴史と、日本を代表する総合建設会社としての実績を誇る清水建設株式会社。 2010年には、従来の建設事業を核に社会と建造物の持続可能性(サステナビリティ)を追求し、新たな価値を提供するための「スマートビジョン2010」を発表しました。 同社では2008年、設計図面などの大容量で機密度の高いファイルをより安全に社内外とやり取りするため、クリプト便を導入。12,000アカウントにおよぶ大規模ユーザーに、安全かつユーザビリティに優れた送受信環境を提供しています。

導入背景 機密度の高い大容量ファイルを安全に送る仕組み作りが急務

市橋 章宏 氏

清水建設株式会社
情報システム部
インフラ企画グループ
グループ長
市橋 章宏 氏
「ASPサービスには運用コスト抑制のほかにも、プロのノウハウを吸収できるというメリットがあります。今回もソフトウェアやサーバ構築・運用の負荷を減らす一方で、安全なメール送信の仕組みやその実践・活用法を社内に取り込むことができました」

清水建設株式会社(以下、清水建設)が、大容量ファイルを安全に送信する仕組みを検討し始めたのは2007年頃です。建設業では設計図面や見積関連の文書など、データ容量が大きく機密度も非常に高いファイルが、日常的にやり取りされています。情報セキュリティの厳しさが増す中、これらを安全に送受信する体制作りは急務でした。同社情報システム部 インフラ企画グループ 課長の藤井義大氏は、「当時は大容量のファイルはDVDなどの物理メディアか、公衆インターネット回線経由のファイル転送サービスで送ることが多かったのです。しかし、ビルの設計図面など機密度の高いファイルを送るために、より強固なネットセキュリティの仕組みを望む声が各部署から挙がっていたのです」と当時をふり返ります。
おりしも同社では、USBメディアの取扱規則やデータ流出防止の仕組みづくりなどを含む、全社的な情報セキュリティのロードマップが示されていました。
「単にファイルのやり取りだけでなく、全社的なセキュリティポリシー実施の推進という意味合いもありました。また、幸い大きなインシデントが発生していない今のうちに、先手を打つ狙いもあったのです」と、同社情報システム部 インフラ企画グループ グループ長の市橋章宏氏は語ります。
こうして情報システム部では、新たなファイル送信システムの具体的な導入検討に着手しました。

導入経緯 ASP独自のメリットに加え、NRIセキュアの積極的な提案で採用を決定

藤井 義大 氏

清水建設株式会社
情報システム部
インフラ企画グループ
課長
藤井 義大 氏
「シングルサインオンを実現できて、なおかつID/パスワードを社外に出さなくて済む。ユーザビリティを確保しながら、クラウドとセキュリティ管理という相反する課題を克服した今回のクリプト便によるサービスは、今後さまざまな応用が期待できます」

最初に議論されたのは、自社開発とASP利用のどちらを選ぶかだったと市橋氏は語ります。
「利用形態だけではなく、あくまで当社の望む要件を満たす最善の方法という点に焦点を当てました。たまたまクリプト便をあるセミナーで見かけ、NRIセキュアテクノロジーズ(以下、NRIセキュア)から提案をもらい検討した結果、このサービスが当社のニーズに合致していると判断したのです」。

また、クリプト便の特長が、同社の期待するASPサービスならではのメリットに合致していたことが有力な決め手になったと市橋氏は続けます。
「運用面を考えると、やはり社外サービス=ASPにしたいという気持ちがありました。また、セキュリティのプロのノウハウを借りるという点でも、ASPは有効です。ソフトウェアやサーバ構築・運用などの負荷を減らしながら、安全なメール送信の仕組みや実際の活用法を社内に取り込めるからです」。

市橋氏はASP化のメリットを確信する一方で、重要なデータを社外のサーバに置くことに当初は不安も感じていたと言います。
「しかし、NRIセキュアは最初から、通信もファイルも暗号化してウイルススキャンも実施する。さらにサーバのディスク自体も暗号化するといった、前向きなセキュリティ多重化案を示してくれたのです。それで、不安が一気に解消されました」。

2008年6月末には採用を正式に決定。わずか3か月の構築期間を経て2008年10月には利用が開始されました。

導入効果 ユーザー認証を社内のシステムと連携させ社内のIDでクリプト便を利用可能に

小倉 弘至 氏

清水建設株式会社
情報システム部
小倉 弘至 氏
「利用者数が増えるほどセキュリティも厳しくなりますが、セキュリティの専門家が運営するASPサービスなので、こちらは運用状況の把握だけで充分です。またユーザーが増えても自社でのディスク増設などが不要で、設備投資面でもコストが節約できます」

現在、社内のクリプト便ユーザー数は12,000アカウントに達しています。清水建設では、この大規模なユーザーに対して、簡単な操作環境と堅牢なセキュリティを両立させる方法を検討。クリプト便のユーザー認証と社内のユーザーID認証基盤とを連携させて、社内で通常利用しているID・パスワードで、クリプト便の利用を可能にしました。さらに、イントラのトップページにクリプト便へのリンクを掲載した結果、各人のデスクトップからすぐにクリプト便を利用できる手軽さが社員の利用を促し、今では月間5万通もの送受信数となっています。
「この認証連携方式では、認証用のチケットだけをインターネット経由で送るため、利用者のユーザーID/パスワードが社外に出ることがありません。認証情報の保護とASPサービス利用の両立というクラウドの課題を解決したこの方式は、今後さまざまな応用が可能なのではと期待しています。また、実際に導入してみて驚いたのは、社外との送受信にも増して、社内同士でのファイルのやり取りにクリプト便が利用されていることでした」(藤井氏)。

社内ルールでは、容量が5MBを超えるものはクリプト便で送るよう決められていますが、現在はそれ以下でも利用する人が増えていると市橋氏は続けます。
「安全性の確保にもまして、送達確認ができるのが好評です。また、クリプト便はログ記録が行えるので、セキュリティ管理上必須のログの証跡管理も万全です」。

システム管理者側の負荷の軽減という点でも、クリプト便は大きな成果を上げています。システムの運用管理にあたっている情報システム部 小倉弘至氏は、「運用面での手離れ感が非常に大きいですね。ASPなので、ハードウェアが社内にあった当時の故障対応や、リース機器の更新作業からも解放され、運用コストが大幅に削減できました。また、その余力を本来のシステム企画などに振り向ける余裕ができました」と具体的なメリットを挙げます。ハードウェアとソフトウェア共にメンテナンスが不要になり、状況管理に絞って作業できるため、時間的にも作業負荷の面でもコストの最少化が実現しました。

今後の展望 グループ会社への横展開も含めた一層の拡大と活用を促進

市橋氏は、このクリプト便によるサービスを、今後もさらにユーザーを拡大しながら利用促進していきたいと展望を語ります。
「将来的には、グループ会社や海外拠点とのやりとりにも活用していきたいですね。特にグループ会社には情報インフラの統合といった視点からも、またグループ全体に対するセキュリティ推進の支援の一環としても、今回構築した仕組みの横展開を検討しています」。

また、これを受けて藤井氏は、「セキュリティへの要望はますます厳しくなってきており、今や経営課題の1つとして要求されるまでになってきています。そうした課題の克服のためにも、NRIセキュアにはもっと積極的にいろいろな提案をお願いしたいと思います。そうした専門家の知見を採り入れながら、私たちもセキュリティ要件の高まりとユーザーにやさしい操作性という、トレードオフの課題を克服するために努力していきたいと願っています」と語ります。
建設という社会インフラ事業を支えるデータセキュリティの実現に向け、清水建設の力強い取り組みが続いています。

【システムの概要図】
清水建設様 イントラネット
清水建設株式会社

初代清水喜助によって1804年、江戸神田鍛冶町で開業。わが国の近代化の進展とともに歩んできた歴史を持つ。次代へ向けたコーポレートメッセージとして「子どもたちに誇れる仕事を。」を掲げ、人々が快適で安心して暮らせる環境づくりのトップランナーとして、社会とともに成長を続ける企業である「スマートソリューション・カンパニー」を目指している。
http://www.shimz.co.jp/

※本文中の組織名、職名、概要図は公開当時のものです。
(2011年)
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